明石市民フォーラム

第22回「どうする?あなたの看取り - PART4 -」Q&A

末期癌で最後在宅での看取りが行えた割合、24時間対応の訪問看護ということであるが実際に夜間、祝祭日の訪問はどれくらいありますか?
在宅での最期を希望されている方は100%近く在宅で看取りができています。看取りの時期が近づいてきたら、訪問回数は増えます。夜間や休日訪問にも対応いたします。
在宅の看取りで一番問題になる点について
家族間で看取りの場や治療について意見が分かれている場合が一番対応に苦慮します。独居の方が多かったり、経済的な問題など看取り行う上で問題になります。
実際の看取りの現場で痛みのコントロールに難渋することがどれぐらい多いのでしょうか?
早めから鎮痛剤や麻薬を開始することによって、痛みのコントロールは可能であり、むしろ痛みよりも呼吸苦や嘔気嘔吐の苦痛緩和が難しい場合があります。
死期が近づいてくるとの家族や、本人も不安になってくると思いますが、どのように寄り添っておられるのでしょうか?
本人やご家族の思いを傾聴し、共感することを心がけ、ありのままを受け入れるように努めます。訪問のたびに本人の現状の理解度、家族様の不安や思い、介護の疲労度確認しています。在宅での看取りは自然の流れの中で、のんびりと旅立つ準備をすることを説明し、家族には、呼吸の状態がおかしくなった場合など、慌てず、救急車を呼ばずいつでも訪問看護ステーションに連絡するように説明しています。
呼吸困難が生じたときなどは在宅で酸素療法は簡単に行えるか?
在宅で酸素療法は数時間以内に設置が可能で、使い方も簡単です。

第22回フォーラムの様子1 第22回フォーラムの様子2 第22回フォーラムの様子3 第22回フォーラムの様子4 第22回フォーラムの様子5

終末期の状態でありながら、容態が急変したとき、慌てて、救急車を呼んでしまうことがありますが、どのような問題がありますか?
救急車は、救命処置を目的としており、救急隊も終末期の患者さんでも、救急要請があれば、心肺蘇生を行わなければなりません。これは、患者さんご本人にとっても、苦痛を与えるだけであり、また他に救急が必要な患者さんの搬送ができなくなる恐れがありますので、落ち着いて訪問看護ステーションや、在宅医に連絡をとっていただきたいと思います。
CVポートについて
ボタンのようなところから、確実に点滴が入る仕組みです。毎回痛い思いをしなくてもよく、お風呂も入れます。点滴の針の交換は、看護師が週1回訪問して入れ替えをして、点滴の本態は家族様で実施します。
これからの高齢化社会を迎えるにあたり、地域全体で看取りを行うシステム作りが必要と考えられますが、何が一番大切でしょうか?
地域の人達が、その方をなじみの地域でお暮らしになった「生活者」として看ていく姿勢が大切です。長いこと元気に地域の方々と暮らしてきたのに、たまたま病気をしたばっかりにいろんな制約のために自分らしさを失ってしまうことが多いので、元気なうちからどう生き抜くか、ご家族の人達と一緒に考えておくことが必要ではないでしょうか。
たんがくの家では様々なイベントをし、地域の方々と触れ合い他愛のない日常の会話の中で、難病や末期癌の方でも、笑顔を見ることもたびたびです。医療者はその方のもつ生きる力のお手伝いをするという姿勢で臨んでいくことが大事かと思います。
明石市で看取り対応ができる訪問看護ステーションは十分にあるのでしょうか?
十分あります。医師会にも訪問看護ステーションがあり、在宅医と連携し24 時間対応しております。

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